B to Bの事業では顧客との連続的なコミュニケーションが基本。
これはコロナ禍の前も後も不変の法則。
- Web会議システムの活用が増える。
- 対面ミーティングは無くならない。
- 一見、初見の面談アポを取ることが難しくなる。
Web会議システムの活用が増える
コロナ禍の収束の定義にもよるが、ワクチンの完成・接種、治療薬の承認までは時間がかかる。
しばらくの間は、マスクの着用や社会的距離(ソーシャルディスタンス)は習慣化されていると考える。
早い会社では2020年の2月半ば、多くの会社も4月にはWeb会議の活用が始まった。
社内会議だけではなく、B to Bの企業同士の会議にも活用が拡がっていった。
これまで「営業は足でかせぐもの」、「対面で打ち合わせをすることで深く理解できる」という営業の常識が物理的にできないという状態を営業マン、お客様ともに経験をすることになった。
それが効率的なのか、理解度に違いがないのかという検証以前に、まずは既知の体験をした。
また、電車や飛行機などを使った出張についても「3密」の予防の観点から減少する。
不景気、恐慌によって経費節減の策はあらゆる点において進められ、営業マンの出張旅費削減も対象外にはならない。
会社は、「3密」の予防を看板にして出張旅費の管理強化もコスト低減策のひとつにされる。
その代替策として、Web会議の利用促進がお客様との打ち合わせ方法にまで及ぶ。
お客様側でも同様の方針が示され、好みに関わらずWeb会議が定型のひとつになる。
対面ミーティングは無くならない。
これまで当たり前に行っていた対面ミーティング。
コロナ禍であらためて振り返ってみると多くの利点があり、廃止することは得策ではない。
- 「場」と「空気」を共有することにより、連帯感や共同作業に挑む覚悟を得やすい。
- 図面や書類だけでなく実物サンプルなどを囲んで、触れてアイデアを出しやすい。
- その場での思いつき、アイデアが生まれ、議論にすすめやすい。
- 偶発的に生まれる「セレンディピティ」は、対面ミーティングで生まれやすい。
ただし、「...やすい。」がWeb会議では起こらない可能性もゼロではない。
Web会議でこそ生まれることや、Web会議が得意な人や業種、業務内容もある。
アフターコロナ、ポストコロナの時代にはWeb会議と対面ミーティングの使い分けが、より効率的で生産性の高い働き方を生み出す可能性がある。
一見、初見の面談アポを取ることが難しくなる
社会的距離の習慣化、在宅勤務の拡大、より効率的な働き方、ワークライフバランスなどが求められるなか、お客様とのコミュニケーション方法は変化は避けられない。
既存のお付き合いが深いお客様とは双方の理解のもとに、Web会議と対面ミーティングのバランスが徐々に形成されていく。
しかし新規開拓のお客様との関係構築については全く異なる。
お客様が積極的に話を聞きたがる場合は特に課題とすることもないかもしれないが、アフターコロナ・ポストコロナの世界では、対面コミュニケーションの意味が社内外から問われる。
既に受注、あるいはこれから始めるプロジェクトが具体的にない中で、一見・初見のコミュニケーション方法について、
- 「対面」である必要性はあるのか、Web会議できない理由はなにか。
- お客様の会社としての従業員と訪問者双方に対する安全管理義務に対応する意義。
- 自社として、従業員の安全管理と出張旅費に求められる費用対効果。
これらに対する明瞭で論理的な説明を求められる。
従来であれば気軽に会って話を聞いてくれていたお客様とも会いづらくなる。
簡単に通っていた社内の出張申請も敷居が高くなる。
以前の「数年通って人間関係を構築した末に、ようやく新規参入できた。」というサクセスストーリーは、アフターコロナ・ポストコロナでは聞かれなくだろう。
それでもB to Bの事業では顧客との連続的で緊密なコミュニケーションが基本。
最初の第一歩はWeb会議になるかもしれないが、早期に「対面」を実現したい。
新規のお客様を開拓するために「対面ミーティング」面談を計画して申し入れる際には、
- お客様として「対面」に値すると思われる、動機付けとなる具体的な議題を提起する。
- 社内には「対面」で期待されるアウトプット、費用対効果を示す。
お客様への動機づけの為には、eメールなどで簡潔で趣旨のわかりやすいメッセージにしたい。
いまあらためて、セールスライティングやコピーライティングを学ぶのもよい。
アフターコロナも強い営業マンであるために
ダーウィンの名言とされる(では無いという話もあるが)、
「生き残る種とは最も強いものではない。最も知的なものでもない。
それは、変化に最もよく適応したものである。」
アフターコロナ、ポストコロナの時代にはWeb会議と対面ミーティングを上手く使い分け、
より効率的で生産性の高い働き方を生み出していきたい。
ただし、
B to Bの事業では顧客との連続的なコミュニケーションという不変の法則は忘れずに。
~文末~