西洋系の外資には多くのMBAホルダーがいる。本国の経営陣と財務部・経理部などは全員がそうであるという様な企業も少なくない。
中国をはじめ東南アジアで急成長している企業の幹部もMBAホルダーの比率が非常に高い。
「MBAホルダーは使えない」と揶揄されることもあるが、現実においては意思決定や発言権を持つポジションにはMBAホルダーがいるというのが実感。
ここでは彼らと仕事をする為に知っておきたい実践的な用語のひとつ『CAGR』について話す。
CAGRとは
Compound Average Growth Rateの略で「年平均成長率」と訳される。
株主・投資家の期待のひとつである「成長・拡大」を複数年の期間をもって表す際に、年平均の成長率を複利で計算したものを示すことがある。
業界の市場全体に比べて自社の同市場におけるCAGRが上回っているのか、下回っているのかを表現する際に用いることなどがある。
CAGRの計算式
例)今年度1000万円の売上を5年後に1600万円と計画した場合の期間中のCAGR(年平均成長率)。
A = 1000、B = 各年度の売上金額、 C = 何年後
エクセルでCAGRを計算する
実際に利用する際にはシミュレーションをすることを含めてエクセルを使うことが多いと思うので、エクセルで計算させる式を紹介する。
n+1年度 ; D4 =(D3/C3)^(1/(2-1))-1 = 10.0%
n+2年度 ; E4 =(E3/C3)^(1/(3-1))-1 = 7.2%
n+3年度 ; F4 =(F3/C3)^(1/(4-1))-1 = 9.1%
n+4年度 ; G4 =(G3/C3)^(1/(5-1))-1 = 8.8%
n+5年度 ; H4 =(H3/C3)^(1/(6-1))-1 = 9.9%
CAGRを使ったシーンの具体例
実務においては例えば次のようなシーンで利用することができる。
- 中期経営計画の策定において自社の事業の成長率を同業界市場の指標と比較する。
【例】「日本国内で乗用車部品を生産・販売する自社製品Aの5年間のCAGR(年平均成長率)は、日本国内で生産される乗用車のCAGRに比べて高い成長率が見込まれており、同市場において優位な立場にあることから、開発と販売人員のリソースが適切に割り当てられることが望ましい。」
- 指標① 日本国内の乗用車生産台数の見込み数
- 指標② 自社製品Aの日本国内販売個数の計画
ほかに、NPVや IRR、EBIT/EBITDA
についても解説しています。
~ 文末 ~
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