2020年3月16日
FCAは新型コロナウィルス感染拡大を受けて
欧州の大半の工場を3月27日まで約2週間
操業停止することを発表した。
ざっくり約4万台分の影響とみる。
欧州FCAには自動車組立工場が11工場あり、今回の対象はそのうちの8工場。
下の表の赤文字が今回の対象工場。
イタリア (7) | Melfi , Pomigliano , Cassino , Mirafiori , Grugliasco , Modena , Val di Sangro |
ポーランド (1) | Tychy |
トルコ (1) | Bursa-Tofas |
セルビア (1) | Kragujevac |
フランス (1) | Sandouville |
欧州乗用車生産台数 国別
欧州の乗用車生産台数はおおよそ2100万台/年。
最近の日本の乗用車生産台数は900万台を上回るくらい。
国別の台数でみると日本はドイツの2倍くらいであるが、欧州合計は日本の2倍以上。
2020年3月現在で新型コロナウィルスの流行により深刻な事態が報道されているイタリア、スペイン、フランスそしてドイツの4か国合計は欧州全体の50%を占める。
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欧州乗用車生産台数 グループ別
FCA フィアット・クライスラー
(Fiat , Alfa Romeo , Maserati , Lancia , Jeep , RAM)の生産台数は約130万台/年。
欧州FCAの工場別年間生産台数
欧州のFCAの年間生産台数 約130万台のうち今回の対象8工場合計で約65%を生産する。
FCAの8工場2週間の操業停止の影響
FCAから発表されないのでざっくりとしたイメージを概算してみる。
130万台/年 x 65% = 85万台/年
85万台/年 ÷ 220日/年* x ▲10日** = ▲ 3万8千台 ≒ 約4万台
* 一年間の操業日数を220日とおく。
** 今回の2週間の操業停止を稼働日10日間とおく。
- FCAの工場休業による従業員への直接的影響
- 工場周辺の店舗や工場に依存する商売への影響
- 物流、メンテナンス業者への影響
- 部品メーカー Tier 1, Tier 2, Tier 3 …..Tier X
新型コロナウィルスの早期収束を望んでいるが、短期的には広い範囲で甚大な経済的な被害があることがわかる。
~文末~
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