2020年3月 世界で猛威を振るうCovid 19が
いずれ収束した際には
日本の働き方も大きく変わっているだろう。
- 個人の働き方
- フリーランスと派遣社員の増加
- テレワーク・リモートワーク従事者の増加
- 副業とマルチインカムの拡大
- 企業の海外事業
- 中国集中から東南アジア・アフリカへの分散の加速
- 中国企業の海外進出加速による各海外事業の競争激化
- 東京一極集中の緩和
- 東京一極集中から地方分散化の促進
- 東京のオフィス空室率増加とオフィス賃貸料の二分化
- 東京周辺部の不動産価格下落
個人の働き方
迎え撃つ 不 況 において、少なくない数の企業がコスト削減のために人員整理を行う。
しかし不況の後に来るリバウンド需要と需要に対応する柔軟性をもつために、正規雇用と非正規雇用の比率の変更に早期に着手する。
- 正規雇用 = 固定費
- 非正規雇用 = 変動費として需要に応じて調整をする。
非正規雇用の形態であるフリーランスと派遣社員は増えることになる。
新型コロナウィルス Covid19の流行によって日本でもリモートワーク・テレワークが話題になり、それを採用する企業が多く、瞬間風速的に10万人以上(もっと?)が在宅業務をした。
これにより企業側あるいは労務管理側も多くのことを学んだ。
「仕事は会社じゃないとできない」、「会議は直接顔を見てするもの」という固定観念のブレークスルーが起こり、” 仕事の常識 “革命が起こっている。
日本社会においてはこれまでに無い規模の『働き方改革』の社会実験となった。
多くの大企業はWeb会議システム導入などのリソースを整備することになった。
『働き方改革』の掛け声だけでは遅々として進まなかったことが、皮肉にも新型コロナウィルスの流行によって後押しされることになったといえる。
- 非正規雇用の増加
- リモートワーク・テレワークに対する社会の理解
リモートワーク・テレワーク従事者が増加することになる。
フリーランス・派遣社員増加とテレワーク・リモートワーク増加に加えて、昨今の動向から見ると
- ネット副業の選択肢など副業に参入するハードルが低くなった
- これまで通勤に費やしていた数時間を利用することもできる
- 単純に収入不足を補うこと
これらのことから副業とマルチインカムに取り組む人が増える。
企業の海外事業
新型コロナウィルス Covid19が初めに大きく流行した中国では、日本では想像のできなかった当局による強制的な行政執行がなされたことに大きな驚きがあった。
当地特有の司法・行政の仕組みで経営の不自由さを感じ、人件費高騰もあり各社は中国事業見直しを進めていたところに、あらためて当地のカントリーリスクが浮き彫りになった。
これにより中国に代わる、次の海外拠点の構想が加速されるだろう。
また中国企業にとっての背景は異なるが、彼らの海外進出は加速する。
- 米国との折衝に押され気味で、米国への直接輸出に重課税されている製品が多い。
- 国内市場の飽和とこれまでの輸出の成功により獲得した商権・ネットワークを利用できる。
- 企業によっては金融資産を持ち、また政府系の融資を受けることもある。
- 中国と違い、ほとんどの国では収益を本国に移転できる。
これらの環境から中国企業の海外進出が加速する。
よって日本企業と中国企業がその進出先で競争を激化させることが予想される。
東京一極集中の緩和
既に何年も前から話はあるが抵抗や障害も多かった東京一極集中の緩和が進むことになるだろう。
省庁の移転(文化庁は京都へ)の様な計画が、民間でも後押しされる空気が生まれる。
東日本大震災直後に地方分散推進の話題が出たが、「喉元過ぎて熱さを忘れる」状態であった。
今回の” 仕事の常識 “革命とリモートワーク・テレワークに対する社会の理解が、ソフト面でのソリューションになって東京一極集中から地方分散化の促進を進める可能性がある。
企業や役所の一部が地方移転が進めばオフィスの稼働率はさがる。
東京のオフィスの空室率が増加し、新築ハイテク物件と従来物件の間で価格の二分化が更に進む。
住宅について都心部の値下がりは想像できないが、いわゆるベッドタウンの電車で1時間程度のエリアにおいては不動産価格の下落がある可能性。
まとめ
2020年 世界で猛威を振るうCovid 19が収束した時の日本は
個人の働き方、企業の海外事業、東京一極集中の緩和という変革がダイナミックに進んでいる。
~文末~